受付時間 10:00~19:00(土日を除く)
教材行方不明。怪奇現象?
カウンセリングの時の生徒さんの話。
「英語の学習、今後どうしていきますか?」という私の質問に
「実は、英語の教材どっかいっちゃって。探してるんですけどないんです。」
「なるほど。では学習ができないですねえ。」
「実は・・・英語、私それほど好きではないんです。今、他の言語をやっていて、そっちの方がワクワクするんです。」
「なるほど~(笑)」
非常におもしろいな~と思って聞いていました。
私は
潜在意識のなせるわざ
だと思ったんです。
英語が好きではない→学習したくない→学習する必要がない→今は別の言語だ!
と思った潜在ちゃんが、教材をどこかに隠してしまった。
だって、学習する必要がないんだから、英語教材はいらないでしょ。
本人の無意識が教材をどこかにやってしまい
あれ、ない!と本人の顕在意識が気づいて、顕在ちゃんが探しても見つからない。
ナポレオン・ヒルの「思考は現実化する」はやはり正しいと
このケースを聞いて納得しました。
2022年8月
先日、一般講座で、英語学習トレーニング法を伝授させていただきました。
生徒さんは、大学受験を控えた高校生からシニア層まで幅広い方々でした。
開講前は、どんな方々が参加されるのだろうと、心臓バクバク、寿命が縮まる思いだったのですが
蓋を開けてみると、超真面目な方々ばかり。
で、さらに身が引き締まる思いになってしまい、気が抜けない3回コースになりました。
そしてコース中にいただいた質問がかなり考えさせられたのでここに記すことにしました。
ディクテーションについてのやりとり
生徒さんにディクテーションをやっていただいた後、質問をいただきました。
Aさん「書くのが遅くて、全部拾えなかったのですが・・・」
Bさん「私は、1回目のリスニングで、書けるところは書いて、2,3回目に書けなかった部分を補っていくというやり方なのですが
合っていますか?」
なんと真面目!真面目すぎる!
それぞれの方に対して、
「ディクテーションは聞きグセを目で確認できればそれでいいです。
10名以上のご参加でしたので、それぞれの方の筆記の速度が確認できず、やり方が早かったかもしれませんが
そこは大丈夫です。ご自身で行うときは、ご自身のペースでやってください。
そこで書きとれて、自分の聞きグセ(複数形のsとか冠詞が書きとれてなかったとか)がわかればいいです」
「2、3回目で補う、はい、合ってます」
とお答えしました。
通訳のメモについてのやりとり
2回目の講座のとき、生徒さんの目標を伺ってみました。
時間の都合上、シェアしてくださる方という形で手を挙げてもらった方のみでしたが。
ある人が「通訳のときメモのとり方がわからない」とおっしゃいました。
そこで、3回目にその方へのフィードバックもかねて
皆さんに、グループワークで通訳練習をしていただき、メモをとっていただきました。
練習後、メモをどうとったか生徒さんにシェアしていただき
私からも自らの通訳経験と、通訳学校に通っていた私の友達の意見も伝授させていただきました。
するとここでまたご質問が。
Cさん「メモをとる際、短期記憶が弱いのですが、どうすればいいのでしょうか。」
Dさん「メモは英語で書くべきでしょうか」
う~ん・・・
この方々に、通訳経験があるのか伺えばよかった、というのが今の後悔です。
講座終了後、冷静にあの時のことを考えると、通訳として修羅場を何度も経験してきているこちらと
あまり通訳経験のない生徒さんで、とらえ方にかなりのギャップがあったように今となっては思います。
「ディクテーションのやりとり」と「メモのやりとり」から今回考えさせられた共通点、
それは、どっちが主?でした。
トレーニング法についてはあくまで自分の英語目標を達成するための単なる方法。
完璧に達成しなければならないのはご自身の英語目標であり、トレーニング法ではない。
メモについてもそう。
完璧に行わなければならないのは通訳であり、メモではない。メモは通訳の補助にすぎない。
なのに、トレーニング法にこだわり、メモにこだわる生徒さん。
あるユーチューバーさんは、学習方法について、「積み上げ式」か「逆算式」だと言っていました。
積み上げ式ですと今回の場合、ディクテーションにそこまでのこだわりがあるのなら
「毎日完璧にディクテーションを行うこと」がそれにあたるでしょう。
一方、逆算式ですと、私が言うように目標から逆算して必要なトレーニング法を自分に合ったやり方で行う。
メモについてもそう。
積み上げ式でしたら、短期記憶が悪ければ、完璧なメモをとるために、短期記憶改善講座でも受けるか
短期記憶を良くするために自分なりにコツコツ努力する。
逆算式ですと、通訳という目標を達成するために今何をするべきかを考える。
そこにメモのとり方を完璧にすることが入るかというと
多くの通訳者さんはNOと言うと思います。
今回、講座の内容が、トレー二ング法に特化したものでしたので
いただいた質問も的外れなものではなく
まっとうな質問だったと思っております。
英語学習を真剣に考えておられるなぁ、と頭が下がる思いでした。
最後にまとめると
学生さんなら、「積み上げ式」でいいと思います。
時間がありますので、ゆっくりじっくり取り組めばいいと思います。
社会人の方だったら、やはり「逆算式」がおすすめですね。
こちらの方が圧倒的に効率がいいと思いますので。
2022年8月
先日、生徒さんから
「目標はTOEIC700~800点です。」と言われました。
「どういった理由でしょうか。」と伺うと
「ネイティブレベルになりたいからです。」
「・ ・ ・」
固まってしまいました。
まず、ネイティブレベルって何?
というのが、30年近くネイティブの夫と連れ添ってきて思ったことでした。
そもそも、アメリカの大学で勉強を始めて早々
私の中で「ネイティブレベル」の幻想は崩れ去りました。
そしてそのとき悟ったのが
私はネイティブにはなれない!一生勉強し続けてもムリ!
でした。
そうとわかったら、勝てない土俵で勝負するのはとっととやめました。
そして
英語は通じればいい
にスタンスを変えました。
アメリカのテレビ局で働いていたとき、原稿は一応自分で書いてアンカー(アナウンサー)に渡していたのですが
何度となく、それぞれの曜日担当のアンカー(アメリカ人)から
「Yumi, Can I change this phrase into ...?」と言われるので
ますます私の「ネイティブには一生なれない」の悟りは強化され
「Go ahead!(どうぞ、どうぞ!)」の連続でした。
それでプライドが傷ついたかというと、一切なし! むしろ添削してもらえてありがたいと思っていました。
その代わり、ニュース素材にはこだわり、フットワーク軽く、あちこち取材に行って良い映像をとって、
うまく編集するということに命をかけてやっていました。
日本では、参考書によって
英検1級はネイティブレベル
TOEIC900点以上はネイティブレベル
などと書いてあるものもあります。
私も昔は、その手の参考書の目安を目標に
ガツガツ通訳目指して頑張っていました。
しかし、ネイティブと30年付き合い、ネイティブの英語ってこれほどか!と
毎日思い知らされている私にとって
「TOEIC700点でネイティブレベル」発言は、たとえネイティブと結婚していなくても
???
だったと思います。
若い生徒さんが言ったこととはいえ反発心すら覚えました。
今回のケース、生徒さんはまったく悪くはありません。純粋に英語学習をがんばっている若い生徒さんです。
私の中で何かが勝手にひっかかったからこそ、ここに記しているのです。
さて何にひっかかったのか。
1英語を勉強し始めたばかりの若い生徒さん VS 経験を積みまくって今や悟りの境地の中年おばちゃん
2英語の勉強を始めたばかりで、英語を簡単にとらえている若者 VS 30年近く英語学習に命を燃やしてきたおばちゃん
これらを無意識で強烈に感じたからこそ、イラっとしてしまったのでしょう。
私は今でもレッスン中、生徒さんから「ネイティブレベル」の質問をされてわからないときは
すぐに夫に聞いて生徒さんにフィードバックするようにしています。
これが一番早くて正確、生徒さんも納得するしかない(笑)。
気づけば英語ライフ30年。
20代だった頃は無我夢中で、想像すらしたこともなかった現在の境地。
私をイラっとさせた若い生徒さん、安心してください。
私も若い時はたくさんの人をイライラさせてきました、今もか(笑)。
2022年8月
自分の名前、超大事
大学2年生の夏休み、英会話学校とはどんなところなのかと思い、1週間行ってみました。
私が行ったところは誰でも知る超大手英会話学校でした。
クラスは少人数。生徒は10人くらいでした。席につくと、テキストが用意されていました。
まもなく、日本人女性の講師がきました。
そしてレッスン開始かと思いきや
「自分の名前を決めましょう」と言われました。
自分の名前?
そして「参考にしてください」と外国人の名前リストを渡されました。
頭には ?だらけ。
よくわからないので、とりあえず上の方にあった「Alice」を選択しました。
そして1週間、私はアリスと呼ばれました。
違和感は最後まで続きました。
レッスン内容は頭にちっとも残りませんでした。
記憶に強烈に残ったことは
「なんで自分の名前ではなく、違う名前で呼ばれなければならない?」これだけ。
俳優・女優気質で「別人になるの、たのしー!」という人にはよかったかもしれませんが
私は違いました。
しばらくしてアメリカに留学しました。
そして忘れていたこの違和感が再び呼び起こされました。
私が通ったオクラホマ州の大学では、中国人学生の9割くらいが西洋人の名前を自ら選んで、その名前で人から呼ばれていました。
「ジェシー」、「ジョン」・・・
ある時聞いてみました。
「なぜ、自分の名前ではなく、違う名前で呼ばれているの?」
「僕/私の中国名は発音がとても難しい。だから、呼ばれやすい名前にした。」
「自分の名前じゃなくていいの?」
「いい。」
数少ないけれど、一部中国人の中に、自分の本名(中国名)を名乗っている人もいました。
本人には言いませんでしたが
うんうん、そうだ、そうだ!それが自分らしくていい!
と強く思っていました。
人それぞれだと思いますが
私にとって名前はアイデンティティにつながる問題で
超大事だと思いました。
私は、生徒さんを、生徒さんご自身のお名前以外でお呼びすることも
生徒さんに「今日からあなたはアリスね」と一方的に違う名前を押し付けることも
一切ございません。どうぞご安心くださいませ。
生徒さんご自身が違う名前で!というのであれば、そちらでお呼びいたします。
ちなみに、私は基本、生徒さんをファーストネームでお呼びし、ニックネームがある場合は
そちらでお呼びしております!
2022年8月
英語は単なるツール 自分の意見がなければ宝の持ち腐れ
大手の英会話学校の内容はちっとも頭に残らず、自力で学習した方が確実に記憶に残るし、安くていいと思い
独学で学習を続けていました。
大学3年生になり、どういうきっかけだったか、電話営業だったか・・・
ディスカッション形式の学校があると知り、そこに申し込んでみました。
学費は70万円くらいでした。
たかっ。
入学時の私のレベルはBasic Levelでした。
クラスでは、生徒4~5人に対してネイティブの先生1人で、パーティションで区切られたガラス張りの小さな部屋で
先生を囲んで座り、それぞれ意見を言うというスタイルでした。
例えば、ある日のトピックは「Fashion」。
「俺はファッションショーは好きではないです。なぜなら、現実からかけ離れているから。」
「私はファッション好きです。だからファッションショー見るのも好きです。」
などなど、教科書なしで、生徒が自由に意見を言い、先生は英語のチェックをしてくれたり、生徒の言う内容に反応してくれたりしました。
私はというと、最初は何も言えませんでした。
なぜなら
意見がなかったから。
終始ダンマリ。
レッスン終了後はかなり悔しい思いをしました。
それでも最初のうちは何回か学校に通いました。でも自分の意見は言えず。
なぜ意見がなかったのか?
普段の生活の中で物事について考えるということは一切せず
スキルアップのため、自分で決めた学習法をロボットのようにこなしているだけの日々だったからです。
そして私もバカではありません。
高い学費を払って学校へ通っても、クラスでダンマリなら英語力が伸びるわけがないし、お金もムダにしている。
学校をしばらく休むことに決めました。
そして英語学習以外に読書(日本語で書かれた本を読む)にも力を入れることにしました。
そしてしばらく経って久しぶりに、Basic Levelのクラスに参加しました。
その日のお題に対して意見を言うことは
できました!
よしっ!
そして仲間たちの意見はどうなのか聞いてみました。
うん?・・・ レベルが低い。そんな単純なことしか言えないの?
毎回、次のクラスのメンバーに期待してしばらくBasic Levelクラスに参加していました。
しかし、毎回違ったメンバーにもかかわらず、その発言内容は似たりよったり。
「~が好き/嫌い。理由は~だから」という2文くらいで終わる意見ばかり。
Basic Levelのクラスがつまらないと感じ、テストを受けてみました。
するとIntermediate classにレベルが上がりました。
よしっ!
しかし、そこで待ち受けていたのは
仲間がいない。
先生と私のプライベートレッスン。
本来ならばグループレッスンのはずなのに、レベルが高くてそのレベルの生徒があまりいない。
こちらが何か言っても、先生からはThat's good!とかその程度の反応しかこない。
は~・・・
そしてとうとう通うのをやめてしまいました。未消化のレッスンを残して。
時間がもったいないと思ったからです。
今となって思うことは、お金に対してもったいないことをしたなぁ、です。
未消化分、確か30万円分くらい。
30万円あればいろいろできたなぁ・・・
でも消化した40万円分のレッスンで得たことは、やはり私の人生の中では大きかった。
だからよしとします。
ここに記したことが、どなたかの参考になれば
さらによしっ!
2022年8月
明確な目的意識
英検1級一次試験にやっと合格した後、二次試験対策専門の学校に通いました。
一次試験免除期間中に、どうしても合格しなければ!
独学でダラダラ対策している時間はない!
と必死で探し、見つけた学校でした。
期間3か月で、毎週土曜日の朝通ってました。
クラスでは、二次試験に出る分野の中から、毎週一つの分野を扱い
生徒5~6人が一人一人、用意してきたスピーチ原稿を見ながら発表し
ネイティブ講師、校長からフィードバックをいただくというスタイルでした。
ただ、準備がかなりきつかった。
毎週一つのトピックについて調べ、2分くらいのスピーチにまとめあげるには
かなりの時間を要しました。
会社員やりながらで、本当にきつかったです。
クラスの雰囲気は真剣そのものでした。
私も毎回戦場に臨む心構えでスピーチを行っていました。
そんな状況でしたので、戦友、講師、校長先生のことをいまだに鮮明に覚えておりますし
それぞれの発言内容もよく覚えていて、そのうちのいくつかは現在生徒さんに伝えたりもしています。
その中でも私にとって一番強烈だったコメントは
Don't panic!
ネイティブ講師から言われた一言
でした。
当時プライドの高すぎた私でしたが、反発心どころか
ぐうの音も出なかった言葉です。
スピーチの時は、用意した原稿を読めばいいので大丈夫だったのですが
自分のスピーチの後、講師からの予想外の質問に
それは考えてなかった、答えがわからない、でも何か言わなければならない
どうしよ~
とパニックになりました。
早口で、言っていることは支離滅裂。
そうして終えたマシンガントークの後の
男性ネイティブ講師の一言に
打ちのめされました。
しばらくぼーっとしてしまったくらいです。
この二次対策後、まもなく本番の英検1級二次試験を迎えました。
試験では、学校ですでに準備していた原子力問題が選択肢にありましたのでそれを選んで、
自分のスピーチ原稿を思い出しながらスピーチし試験官からの質問も
すでに学校で講師や校長からされた質問に酷似していたのでスムーズに答えることができ、無事合格にいたりました。
パニックについては後で記すとして
この学校では確実に
支払った学費以上のものを私は得ました。
そしてそれは私の人生に影響を与えるものになったことは間違いありません。
私が以前の大手英会話学校で70万円も払って得たものと
この学校で10万円台の学費で得たものの差に気付きました。
それは自分自身の意識の違いです。
前者の英会話学校での私の意識は、「英語を話せるようになる」という漠然としたものでした。
後者の学校での私の意識は、生きるか死ぬかの切羽詰まった状況で「英検1級に絶対合格する!」でした。
思考は現実化します。
ぼんやりとした意識でいると、目の前の現実もぼんやりとしたもの、
そこから得られる成果もぼんやりとしたもの。
一方、明確な目的意識は、目の前の現実を目的達成できる現実に変えてしまう。
意識大事。
2022年8月
本番の雰囲気をレッスンで経験!
毎回のレッスンを試験と捉えて、一週間単位で追い込み勉強→コース修了と同時にあんちょこ丸暗記終了!
通訳案内士?
え?それ、何ですか?
英検1級合格後、上記の学校の「合格者の会」のときに初めて
通訳案内士という英語で唯一の国家資格があることを知りました。
この資格の存在を知ったときは正直
ああ、次はこの資格勉強かぁ・・・と勉強を始めてもいないのに
勉強している将来の自分の姿をありありとイメージし
疲労感でぐったりしてしまいました。
ブログの「心について」で述べていますが
私の人生は、とにかく資格がないと不安な人生でした。
観光ガイドになることにはちっとも興味はなく
ただ、履歴書に箔をつけるために
英検1級合格の喜びも冷めないうちに
通訳案内士について調べ始めました。
一番の関心事は
自力で勉強して、合格できるかどうか。
難しそうだとわかりました。
英語、歴史、地理、一般常識の筆記一次試験、一次試験合格後の口頭二次試験。
範囲が膨大。
ですので、合格者を多く輩出している通訳案内士専門学校に入学することにしました。
家から東京の学校まで週に何日も通うのは大変だったため
筆記試験対策は、同校のDVD通信教育を受け
二次試験対策は同校に毎週末通うことにしました。
結論から言うと
DVDも対面授業も素晴らしかったです。
そもそも通訳案内士が知らなければいけない日本の知識が非常におもしろかった。
英語はこれまで勉強しているので、勉強はしませんでした。
日本史に関しては、大学受験に一回失敗し一浪していて少なくとも2年は受験勉強しており
こちらもあまり勉強しませんでした
一般常識は、津田塾大学時代から、日本の紙の新聞を常に読んでいたため
こちらもそれほど熱心に勉強はしませんでした。
これらは、英検1級合格後、1か月後の年1回通訳案内士試験で
勉強せず合格した科目でした(今まで苦しんできた勉強がこんな形で役に立つとは)。
でも一部合格しただけで、本合格ではありません。
地理オンチの私は、翌年の試験合格に向けて、猛烈に勉強することになります。
地理オンチというのは
昔、映像会社にいたとき
河口湖を川口湖(音の響きから埼玉にある湖と勘違い)
と言って、同僚に大笑いされた経験からです。
「津田塾が河口湖わからないとはね~」と言った当時の営業の言葉は今でも忘れられません。
その課題をクリアにするときがきた
これも神様の計らいか、とこちらも不思議な気持ちがしました。
言い訳をすれば、20代の関心は
アメリカに行って、アメリカに永住することしかありませんでしたから
日本の地理などにはまったく関心がありませんでした。
国内旅行は学生時代の修学旅行、京都奈良どまりでした。
しかし、そんな地理オンチにとって、同校の地理の勉強は、まあ楽しかった。
DVDに映る大阪出身の先生は、笑いのツボを心得ていて要所要所で笑いどころを提供してくれたので、
先生の教える地理がおもしろく、気づいたら最後まで楽しく視聴できていました。
二次試験対策として対面の授業を毎週土曜日夜、受けていました。
20人くらいの生徒がアメリカ人の先生を囲み
先生が二次試験で問われそうな質問を一人一人の生徒に質問し
生徒が答えるという形式でした。
私は、レッスン前一週間、ひたすら「あんちょこ(一つ一つの質問に対して答えの文言が書いてあるシート)」を覚え
レッスンの時に発表していました。
これは英検二次試験対策の学校と通じるものがありました。
20人の生徒の前で、先生と受け答えをするという練習を何か月か続けることで
本番の雰囲気が味わえました。
これは対面授業ならではと思いました。
また、仲間の存在もよかった。
隣に座っていた女性が
「私、去年試験で富士山について聞かれてまったくわからなくて落ちた」
と言うのを聞き、
「えーっ!」と言って、ぞっとし、
その後、嫌がる夫を誘って、登山用具一式そろえ、富士登山をしたのでした。
富士登山自体には一切興味なし。
資格バカの私を動かしたのは、通訳案内士の資格をとる!
ただそれだけ。
命がけの資格取得。
資格への異常なまでの執念でした。
そして翌年、無事合格しました。
この学校から得たことは
大阪のおもろい先生のおかげで地理、そして日本が大好きになり、
合格後また嫌がる夫をひきずってあちこち国内旅行にでかけられたこと。
ちなみに河口湖は、ガイドになってから何度も行くことになりました。なんの因果なのでしょう(ーー;)。
そしてこの学校の二次試験対策講座を通して
膨大な量の英文を覚えるのに、レッスンを利用する方法もあるということに気付きました。
毎回のレッスンを試験ととらえて、1レッスンで扱う量を1週間で全力で覚える、次のレッスンで扱う量を1週間で全力で覚える
ということを続けていくと、終わったときには10週間暗記した膨大な量の英文がある程度頭に入っている。
自分が大勢の人に見られて緊張する場があったからこそ、暗記も本気で行えたのだと思います。
自分の落ち着いた部屋でぬくぬく行う独学とは決定的に違うところでした。
2022年9月
前回のTOEIC L&R テストは960点。
まずは900点以上とれたことにほっとし、さらに950点以上だったことに
よかった、これで就職活動できる
と思いました。
一方で、ああ、満点ではなかった、また受けなきゃかと
思ったのも確かです。
あれから月日が経ってしまいました。
忙しさを理由にストップしていた勉強でしたが
いろいろ落ち着き、時間ができてきたので
目標を満点と決めて勉強を再開しました。
しかし
先月は調子がよかった体は・・・
首が痛い。
あれ、寝違えたのか
と様子を見ていましたが
翌日は首の右側から右肩にかけて気持ちが悪くなるほど
痛い。
参りました。
考えた結果、TOEICリーディング模擬試験で左に置いた問題集をガン見し固まって格闘したこと75分
これが原因だと確信しました。
バンテリンパットEXを貼って徐々に痛みは落ち着いてきましたが
もうすぐ一週間経とうというのに痛みがひきません。
TOEICとは20年くらいのつきあいになりますが
年をとってからのつきあいには
こういう別の戦いがあることに気付きました。
実は前回の試験の時には
試験後、急性気管支炎になりました。
これもTOEICのせい。
800点台か900点越えかは上級レベルにとっては一大事で
勉強期間中は悪夢を何度も見ました。
そのストレスが試験後一気にきました。
TOEICってなんなのでしょう。
それを特別なもの、またはおおごとにしているのは私なのです。
満点はカッコいい
英語で商売するなら満点でしょ
なぜ満点とれないのか
私って要領わるい
などなどプライドと自信のなさで
TOEICに変な特別意識をもって
おおごとにしているのは私なのです。
昨日から肩こり防止の筋トレを始めました。
そこまでしてまで満点とりたいか
と自分に問うていますが
健康ならやはりチャレンジしたいな
です。
TOEICにいろいろなことを教えられています。
2022年10月
フランス語と英語は混乱します、どうしたらよいのでしょうか。
と先日、生徒さんから相談されました。
もちろん混乱します。
とお答えしました。
「英語の語彙の6割近くはフランス語もしくはラテン語からの借用語だから」だそうです。
〈三省堂ウェブページよりhttps://dictionary.sanseido-publ.co.jp/column/ghf18)
それから
「言語を扱う脳領域(キャパシティ)は決まっている」
とおっしゃったのは
「ホンマでっかTV」でおなじみの生物学者の池田先生と心理学者の植木先生。
「哲学者にバイリンガルがいない」
ともおっしゃっていました。
実は、私も第二外国語習得を考えたことがあります。
アメリカ留学時代、スペイン語を1年学びました。
帰国後もスペイン語学習を続けようと思いましたが
なんかピンとこない(無意識ですね)。
そして中国語にトライしてみました。
理由は、中国映画が好きだったことと
映画をみるたびに、懐かしさを覚えたので
前世は中国人にちがいない、と思い込んでいたから。
学習してみると、やはりピンイン(中国語の発音)に行き詰りました。
自動車会社時代、たまたま派遣されてきた中国人が隣に座っていたので
発音の指導を受けましたが、まるで要領がわからない。
その後も独学を続けようと思いましたが、こちらも断念しました。
断念した理由
1言語習得は時間がかかる
英語習得で思い知りました。
2 言語は文化を背負っている
その国の文化を知るのも時間がかかる。これも英語習得を通して知りました。
3 英語学習をやって改めてわかった日本語の素晴らしさを追求したかった
第二言語習得を考えたのが30代半ば。
スペイン語も中国語もちょっとかじって感じたのは
残りの人生を他の言語習得に費やすことの違和感(潜在意識)。
英語は仕事のためと、夫とのコミュニケーションのため続けますが
残りの人生は日本語で書かれた書籍を読み
もっと深くいろいろなことを考えること、そして日本語の素晴らしさを
堪能したいと思いました。
はい、ここで、
「哲学者にバイリンガルはいない」
につながるのです。
私は哲学者になるつもりはありませんが
人は考える生き物なので、ある意味みんな哲学者。
深く考えようと思うと、やはり母語なんです。
特に、20歳までモノリンガル(母語のみ使用)だった
たたき上げのバイリンガルにとっては
英語をどんなに頑張っても、英語はツールにすぎず
考えるのに使う言語にはならない
というのが私の結論です。
生徒さんの話に戻りますと
その生徒さんはフランス語学習が好きそうでした。
言語を扱う脳領域は決まっていて
哲学者にバイリンガルはいないと
一応はお伝えしましたが
フランス語について楽しそうにお話されるので
英語と混乱するのは当然と割り切って
続けてはいかがですか、とお伝えしました。
2022年10月
友人から以下の質問を受けましたので回答をシェアしたいと思います。
質問:3歳の娘を現在インターナショナルスクールに通わせているが、小学校には学費の問題で進学はしない。
このまま英語を学習し続けるにはどのような方法がありますか。
回答:
インターナショナルスクールの学費は高いと友人から聞いてます。
でもそれだけ内容は充実。お子さん、うらやましいです。
結論から言いますと
子供が英語が好きなら
いまやいろいろなメディアがあるのでそれに触れさせる。
子供が勝手に学ぶと思います。
子供が英語にそこまで興味がないのなら
興味があるものをやらせた方がいい思います。
好きなことをとことんやらせて考える力と言語力(母語)を養うことを
強くおすすめします。
なぜそう考えるのか
いくつか事例を出してお話します。
以前私が教えた小学生4年生の親は、息子に中学で英検準二級をとらせたいと言っていました。
理由は内申点を稼ぐため。
でも息子さんの意欲がそこまでではなかったため、2か月で終了になりました。
教育熱心なお母さんだったので、私を雇わずともお母さんが教えられますと
やり方を教えてさようならしました。
英語も話せた方が将来的に選択肢が広がるし
バイリンガルの方が母語しか話せない人よりも年収が高いというデータもあるし
英語も話せた方がいいよね
という考えには私も同意なのですが
子供が大して英語に興味がないのにやらせるというのは考えものだと私は思っています。
もしそうだとしたら
日本語環境の中でどっぷり子供に好きなことをやらせて
日本語で考える力を養った方がいいと思います。
私は20歳から本格的に英語を学習し始めました。
英語はツールだと思っていまして、相手に自分の言いたいことが言えて
伝わってますのでよしとしています。
a やthe、前置詞などは時々ぬけたりしますけど
私はネイティブではないのだから仕方ないし別にそれでもいい!と開き直って会話しています。
この開き直りという勇気も外国人とのコミュニケーションでは超大事。
おりこうさんの日本人は完璧な英語を意識すぎて、外国人の前では
萎縮しだんまりしてしまうことがあります(過去の私)。
それから
英語を学習しながら強く思ってきたことは
子供のころから英語をガツガツやらなくて本当によかった!です。
何度思ったかわかりません。
母語(日本語)がしっかりしているからこそ、物事を深く考えられるからです。
また、これからビジネスでブログ(書くこと)も充実させていくことを考えると
この思いは死ぬまで続くでしょう。日本語最高!
なんで物事を深く考えられないといけないかといいますと
英語は論理的な言語、それを操る人たちも論理的です。
英語の世界では常に理由を求められます。
これが英語をやって驚いた点と、正直めんどうくさいなと思った点。
日本人同士であれば相手の気持ちや場の雰囲気を察するのが得意なため
いちいち説明しなくていいのに、英語はいちいち説明をもとめられる。
めんどうくさい。
でも、筋が通っていて、ユニークな話には、向こうの人はすぐに興味を示します。
英語が多少ブロークンだろうが関係なし。
ユニークという点がポイント。
特にアメリカは個人主義なので、そういうところが好きなのでしょう。
グローバル環境で生き残るためには「考える力」とユニークな「個性」が超重要だと
留学時代思い知らされました。
英語を学習し始めてから同時に日本語の書籍も多く読むようになりました。
理由はやはり「考える力」と「個性」を養うため。
セミリンガルが危険という記事を見つけました。
完全に同意です。つまり国語力が大事ということ。
セミリンガルについては以下を参考にしてください。
https://www.shidai-tai.or.jp/topics_detail8/id=1117
うちの子供はハーフだから英語も日本語もぺらぺらだと人には思われますがぺらぺらではありません。
夫が単身赴任先から帰国すれば子供も夫も私の力をかりたり、グーグル翻訳をかりたりして
コミュニケーションしています。
なので子供の英語学習は、たまに帰国する夫との会話、デイサービスで週一回レッスン、
車の中でディズニー英語のリスニング。
子供は英語学習に熱心かというと全然そうではなく
今は電車にはまっていて、Youtubeで研究の日々です。
親としてはそれでいいと思っています。英語学習の強制はしていません。
英語塾を経営している友人は帰国子女で子供が二人います。
息子さんの方は日本語、英語、中国語が話せます。
英語の学習は息子さんご本人が好きで、小学生高学年から英語の教科書をひたすら音読していただけだそうです。
幼少期から学習はしていないとのことでした。
友人が言うには、英語は幼少期からではなくてもやる気になればいつでも身につくとのこと。
これには私も自分の経験から納得でした。
まとめますと
英語は大事。
でも幼少期からやらなければいけないというものではない。
後からなんとでもなる。
一番大事なのはやはり国語力
だと思います。
2022年12月